この条件なら借り換えすべき!マイカーローン借り換えの条件・タイミングとは?


車を購入する時、車両価格の値引きやオプションのサービスなどには、細かくなる人が多いものですが、マイカーローンの金利についてはあまりこだわる人はいません。

これは「車を買う」という行為に熱くなっていて、契約後の事務手続きの時点では気持ちが冷めてきているのが理由です。

そのため、ディーラーマンに勧められるがままに、ディーラー系のマイカーローンに申し込むことも多くなっています。

しかしいざ毎月の支払いが始まってみると、

man
「あれ?ちょっと支払額がキツイな・・・」
「この金利高くないか?」

とマイカーローンへの不満が噴出し、借り換えを検討するようになります。

ただ実際に借り換えようとすると、

man
「本当に支払額が減るのだろうか?」
「今乗り換えて良いのだろうか?」

と不安になるのも事実です。

そこで今回の記事では、

  • マイカーローン借り換えのメリット
  • マイカーローン借り換えのベストタイミング
  • マイカーローン借り換えの注意点
  • 借り換えの手続きと必要書類一覧

などについて詳しく解説していきます。

マイカーローンの借り換えを検討している人必見の内容です。ぜひ最後までお付き合いください。

マイカーローン借り換えのタイミングはいつがベスト?

メリットがなければ借り換えをする意味がない

マイカーローンを借り換えるとしても、メリットがなければ意味がありません。

man
「では、マイカーローン借り換えのメリットとは何でしょうか?」

総支払額が少なくなること

なんといっても月々の支払額が減ること、総支払額が少なくなることです。

そのためには、「金利が安くなること」が必須条件となってきます。

金利が1%違うと支払い金額はこんなに変わる

住宅ローンの金利には細かい人でも、マイカーローンの金利にはあまり気を使わない人が多いようです。

しかし金利が1%違うだけで、総支払額は大きく変わってくるのです。

実際にローンの借入金額300万円、36回(3年)、60回(5年)、84回(7年)でシミュレーションしてみます。

金利2.0%と6.0%では、36回払で20万円弱の差、60回払いでは、実に30万円以上の差が生まれます。

このことから、長期のマイカーローンを組んでいる人ほど、借り換えのメリットが大きいということが分かります。

利息36回(3年)60回(5年)84回(7年)
2.00%総支払額3,093,399円3,154,997円3,217,394円
利息額93,399円154,997円217,394円
3.00%総支払額3,140,771円3,234,364円3,329,752円
利息額140,771円234,364円329,752円
4.00%総支払額3,188,590円3,314,974円3,444,539円
利息額188,590円314,974円444,539円
5.00%総支払額3,236,857円3,396,822円3,561,745円
利息額236,857円396,822円561,745円
6.00%総支払額3,285,569円3,479,904円3,681,356円
利息額285,569円479,904円681,356円
7.00%総支払額3,334,726円3,564,216円3,803,355円
利息額334,726円564,216円803,355円

ディーラー系のマイカーローンからは乗り換えメリット大

ディーラー系のマイカーローンは、車の購入後そのまま申し込める手軽さや、ディーラーマンに手続きをほとんど任せることができる便利さから、利用する人が多いと思います。

また銀行系のマイカーローンと比べると、審査が緩やかで通りやすいという点もメリットとなります。

ただその反面「銀行系に比べると金利が高い」という大きなデメリットがあります。

ちなみに平均的な金利は、以下のようになっています。

銀行系年利1.8%~4%
ノンバンク・信販系年利1.9%~8.4%
ディーラー系年利3%~7%

銀行系と比べると、1~5%ほど金利が高くなっています。

そのため現在ディーラー系のマイカーローンを利用している人は、乗り換えのメリットが大きいということができます。

借り換えにベストなタイミングとは?

man
「では、マイカーローンの借り換えにベストなタイミングとはいつなのでしょうか?」

それはズバリ「金利が下がる可能性がある時」です。

具体的には、

  • 金利が下がった時
  • 支払期間が短くなった時
  • 銀行系の審査に通る可能性がある時

などがそれにあたります。それぞれを詳しく見ていきましょう。

金利が下がった時

まずは、直接適用金利が下がったときです。

各金融機関はマイカーローンの契約件数を増やすため、低金利キャンペーンを実施することがあります。

またハイブリッド車などの低排出ガス認定自動車を対象とした金利優遇や、給与振込・住宅ローン利用者を対象とした、金利優遇措置を設けているところもあります。

teacher
これらに該当する場合は、元々金利の低い銀行系マイカーローンからの借り換えでも、メリットがある場合があります。借り換えのチャンスです。

支払期間が短くなってきた時

上記シミュレーションで確認した通り、長期ローンの方が乗り換えのメリットが大きくなります。

ただ残りの支払期間が3年以下と短くなってきた場合、固定金利から変動金利に切り替えると、総支払額が安くなる場合があるのです。

変動金利のほうが金利が安い

金利には、ローンの開始から終了までの間金利が変わらない「固定金利」と、一定期間で金利を見直す「変動金利」があります。

「固定金利」には、

  • 金利上昇リスクがなく安心
  • 支払総額が計算できるので、返済プランを立てやすい

といったメリットがある反面、

  • (同時期の)変動金利に比べると金利が高い

というデメリットがあります。一方「変動金利」には、

  • 同時期の固定金利と比べると金利が安い

というメリットがある反面、

  • 金利上昇リスクがある
  • 支払総額が計算できないので、返済プランが立てにくい

といったデメリットがあります。

支払期間が3年程度なら変動金利でもリスクが少ない

一般的に、現在のような超低金利時代には、固定金利を選択する方が良いとされています。

今以上に金利が下がることは考えにくいとすれば、金利上昇リスクを抑えたほうが有利になるからです。

ところが住宅ローンを始めとした長期ローンの場合は、このようなことが言えますが、3年以下の短期ローンの場合は、その期間中に金利が上昇する可能性が低く、変動金利でもリスクが少ないと考えられます。

そのため固定金利で、5年60回のマイカーローンを組んでいた場合、残り3年の時点で変動金利のマイカーローンに借り換えると総支払額が安くなる場合があります。

ただ支払期間があまりに短いと(1年未満など)金利差によるメリットよりも、借り換え手数料などの方が上回ってしまうことがあるので、注意が必要です。

銀行系のマイカーローン審査に通る可能性がある場合

金利が安いというメリットがある銀行系のマイカーローンですが、一方で審査が厳しく通りにくいというデメリットもあります。

そのため銀行系マイカーローンの審査に落ちてしまったので、仕方なく審査の緩やかなディーラー系マイカーローンを利用しているという方もいらっしゃると思います。

ただ審査に通るかどうかは、申込者の「信用状況」で決まるのですが、その信用状況に変化があると、審査に通る可能性が出てくる場合があります。

man
「ではどのような時に審査に通り、どのような場合だと審査に落ちてしまうのでしょうか?」

まずマイカーローンの審査に落ちてしまう理由を説明していきます。

マイカーローン審査に落ちる理由

過去に金融事故を起こしている

金融事故とは、

  • 「長期延滞」ローンやクレジットカードの支払などを2~3ヶ月以上延滞する
  • 「債務整理」任意整理や破産など借金を減らす手続きを行う
  • 「代位弁済」自分では借金の返済ができず、保証会社に支払いを肩代わりさせる
  • 「強制解約」長期延滞など、契約者の過失により金融会社から契約を打ち切られる

などを指します。

ローンなどの支払いを延滞していたことがある

直近1年以内に、

  • ローン
  • キャッシング
  • クレジットカードなどの支払い
  • 携帯電話の割賦払いに延滞

があるなど、長期延滞に当たらない短期の延滞でも、信用情報機関に記録が残り、審査に落ちる場合があります。

収入における返済負担率が高い
返済負担率とは「年収のうち、どれ位の額を借金返済に充てているか」を割合で示したものです。

ローンやクレジットカードのキャシングの返済、リボ払いなどを合計した、年間返済額を年収で割って算出します。

年間返済額÷年収×100

金融機関によっても若干異なりますが、この年間返済率が35~40%を超えてくると審査に通ることが難しくなってきます。

正社員以外の雇用形態の場合

マイカーローンを提供する側としては、「定期的かつ安定して」返済してもらう必要があります。

そのため契約をいきなり打ち切られてしまう可能性のある、派遣社員・契約社員の場合、「安定した収入が見込めない」と判断され、審査に落ちてしまう場合があります。

就職・転職して1年未満の場合

統計上就職や転職をして1年未満の場合、離職率が高いことが分かっています。

そのため正社員であっても「安定した収入が見込めない」と判断され、マイカーローンの審査に通りにくくなってしまう場合があります。

信用状況の好転・回復

マイカーローンの審査は、申込者の信用状況によって判断されます。

上記のように審査に落ちてしまう場合は、信用状況に問題があるというわけです。

ただ金融事故や支払い延滞などの記録は「信用情報機関」に登録されますが、半永久的に残るわけではありません。

金融事故の種類信用情報への登録期間
長期延滞延滞解消後1~5年
債務整理発生後5~10年
(破産以外は最長5年)
代位弁済発生後5年
強制解約発生後5年
このように1~5年が経てば登録が抹消され、審査に影響することが無くなります。

また雇用形態が変わって正社員になったり、数年経てば勤続年数も問題が無くなります。

つまり以前は問題の合った信用状況が好転したり、回復する場合があるのです。そうなれば、厳しいと言われる、銀行系のマイカーローン審査に通る可能性が出てきます。

低金利のマイカーローンに借り換えるチャンスです。

マイカーローン借り換えの注意点

マイカーローンの借り換えのタイミングが来た!という場合でも、注意しなければならないポイントがいくつかあります。

借り換え先のマイカーローンの審査に落ちる可能性がないか

man
「キャンペーンで金利が下がったので、借り換えをしよう!」

と思っても、上記した「審査に落ちる理由」に該当する場合は注意が必要です。

teacher
まずは、自分の信用状況をチェックしてみましょう。

現在日本には個人の信用情報を登録・管理している期間が3つありますが、どの信用情報機関も問い合わせることによって、登録されている自分の信用情報を知ることが可能です。

問い合わせ方法などをまとめておきました。参考にしてみてください。

信用情報機関名情報開示方法手数料受付日時
CIC
(株)シー・アイ・シー
インターネット1,000円
(クレジット決済のみ)
毎日
8:00~21:45
郵送1,000円
(定額小為替証書)
申込から10日程度で開示報告書が到着
窓口500円(現金)平日10:00~12:00、13:00~16:00
JICC
(株)日本信用情報機構
スマホアプリ1,000円
クレジットカード、コンビニ払い、銀行振込
24時間365日
(メンテナンス時間帯を除く)
郵送1,000円
クレジットカード
定額小為替証書
申込から10日程度で開示報告書が到着
窓口500円(現金)平日10:00~16:00
JBA
(社)全国銀行個人信用情報センター
郵送1,000円
定額小為替証書
申込から10日程度で開示報告書が到着

※いずれも問い合わせの際に、運転免許証、マイナンバーカード、パスポート等の本人確認資料が必要となります。

借り換えのデメリットも考えておく

マイカーローンの借り換えにはメリットだけではなく、デメリットもあります。

金利が安くなるという、メリットとデメリットを比較して検討する必要があります。

事務手数料や元のローンの一括返済手数料がかかる

マイカーローンの借り換えには、新しいマイカーローンを申し込む際の事務手数料や元のマイカーローンの一括返済手数料がかかります。

金利が低くなることによって減った総返済額と、この手数料を比較して「本当にお得かどうか」を判断する必要があります。

また、事務手数料や一括返済手数料がかからない金融機関もあります。予め確認しておきましょう。

時間と手間がかかる

申し込み手続きのほとんどをディーラーマンが代行してくれる、ディーラー系のマイカーローンと違い、銀行系のマイカーローンの場合は、必要書類の準備、申込み手続きなどを全て自分でやらなくてはなりません。

また店頭での申し込みが必要な場合は、平日の日中に時間を作る必要があります。

teacher
最近ではインターネット上での申込みが可能な金融機関も増えているので、対応しているマイカーローンを選ぶことをおすすめします。

必ずシミュレーションをする

せっかく金利が下がっても、残りの支払期間が短いと、総支払額としてはたいして変わらない場合もあります。

そういった場合、事務手数料や一括返済手数料を差し引くと、かえって支払額が増えてしまうことさえあるのです。

そのため、正確な支払いのシミュレーションは必ずするようにしてください。

残価設定ローンからの借り換えは注意が必要

最終回の支払額を据え置く「残価設定ローン」は、月々の支払額を抑えることができるというメリットがありますが、銀行系のマイカーローンへの借り換えを考えている場合は、注意が必要です。

というのも、銀行系のマイカーローンでは、この残価設定ローンに対応していることが少ないのです。

残価設定ローンでは、ローン期間終了時に、

  • 車を返却する
  • 残金を一括で支払う
  • 再度ローンを組む

といった方法で精算をするのですが、銀行などの金融機関の場合、車を返却してもらっても、その車を中古車市場などで売却する手段がないため、車を現金化して返済額に充てることができないのです。

したがって、現在ディーラー系マイカーローンで残価設定ローンを組んでいる場合は注意が必要です。

借り換え先マイカーローンの選び方

金利が安いこと

支払い金額を減らすことが目的なので、借り換えをする時はより安い金利を選ぶ必要があります。

その際は、比較サイトを利用すると便利です。

ただ金利の表示は「1.5%~3.8%」といったように幅を持って表示されていることが多く、この場合の最低金利には「住宅ローンを利用していること」といったような条件があるので注意して比較してください。

事務手数料が安いまたは無料なこと

金利が低くても事務手数料や保証料が高いと、結局高い金利と変わらないか、かえって支払額が増えてしまうことさえあります。

そのためできるだけ事務手数料が安い、または無料なところを選びましょう。

ネット申し込みができること

ネット申し込みに対応していると、申込み手続きの時間や手間が省けるだけではなく、「ネット申し込みの場合は優待金利を適用」というサービスを行っている金融機関もあります。

この点も注意して選んでみてください。

実際の借り換え手続き

実際の借り換え手続きは以下のような手順で行います。

  1. 新しいマイカーローンの仮審査を申し込む
  2. 仮審査の結果通知
  3. 現在マイカーローンを契約している金融機関に一括返済を申し入れる
  4. 新しいマイカーローンの本審査の手続きを進める
  5. 必要書類の提出
  6. 新しいマイカーローンの契約をする
  7. 新しいマイカーローンを提供する金融機関から元のマイカーローンに一括返済が行われる
  8. 新しいマイカーローンの返済開始

借り換え手続きに必要な書類一覧

借り換えに必要な書類は以下のとおりです。用意するのに時間がかかるものもあるので、余裕を持って揃えておきましょう。

  • 本人確認書類(運転免許証・パスポート・健康保険証など)
  • 車検証
  • 現在契約中のマイカーローンの返済予定表
  • 給与証明書・源泉徴収票など収入を証明する書類
  • 銀行印

まずは今のマイカーローンの金利をチェックすることから

まずは、今のマイカーローンの金利をチェックしてみましょう。現在ディーラー系のマイカーローンを利用していればチャンスかも知れません。

銀行系のマイカーローンに借り換えることで、支払額が減る可能性が高いからです。

今回の記事が「お得なマイカーローンへの借り換え」のお役に立てば幸いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です